平成17年8月5日
東京都三宅島三宅村
村長 平野祐康殿
三宅島ふるさと再生ネットワーク
会長 佐藤 就之
非帰島島民に対する支援策の継続についての要望書
季夏の候、時下ますますご清祥の段、お喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
三宅島の帰島事業も半年が経過しましたが、この間生活復旧・復興のためにご努力いただいていることに心より感謝を申しあげます。また非帰島島民も新たな生活再建を自力で行おうとしています。
私達帰島島民は、公費により引っ越し支援、住宅再建支援、自宅の灰の除去、畑の再生事業、高濃度地区の家屋の撤去、義援金の配分等の支援を頂いております。しかし約千人の非帰島島民に於いては、ほとんどが自力救済です。今回村は、希望者に広報の送付と義援金15万円支給を決めましたが、国と都の支援策の救済もありません。また127戸の都営住宅の入居も様々な条件により転居を余儀なくされたり、引越し費用も無く、部屋代負担や独居高齢者等は部屋数も避難中よりすくなくなるなど不自由なことも多々あるようです。また永住となると人間関係も難しく新たなストレスを訴える方もおります。
非帰島島民は、様々な条件によって帰島を断念または見合わせておりますが、みんな本心は帰島を望んでおります。特に高濃度地区の被災者、高感度感受者、特養施設入所者、家屋損壊復旧困難者、子供たちも現在においても深刻な火山ガスによる被害者であり被災者で今後も手厚い支援を継続すべきです。
三宅島も観光客を呼び込むことも当然ですが何よりも非帰島島民を今一度三宅島に引き戻すことが大切であると思います。
この為に、以下の点について貴職のご尽力を頂きたいと思います。
記
- 約半数の非帰島者の人員と都住宅入居者が以外に少なかったこと等を勘案すると、ここでまた新たなコミュニティーの解体が懸念されます。村は避難中に島民の連携を取るために行っていた費用支援等の支援策を一定の期間継続し非帰島者の「三宅会」等の再組織化の支援を行ってください。
- 高齢者にとっては、電話による安否の確認等がなによりも安心とストレス解消になります。第4版の電話帳の作成を支援してください。
- 社会福祉協議会等の関係機関と連携して、孤立化、孤独化によるストレス、生活困難者等のケアーを継続して下さい。
- 内地の生活が合わずに帰島を希望する島民の受け入れ相談と支援、待機している島民の条件整備で早期帰島を促がして下さい。
以上